1棟目の戸建を購入し、恐る恐るながらそれでいて超迅速にリフォームを完了させ、約1ヶ月で募集できる状態まで持っていった僕は、現場に入りながらも同時並行で2棟目の物件探しを行っていた。
とにかくCFを最低限生活できるレベルにまで上げるには1棟だけでは全く足りないという点もあったが、1棟目の物件はまだ客付けまでは完了していないものの、内見からリフォームまで一通りの段取りが大体把握できたことも手伝い、すぐに2棟目に取り掛かりたかった。
この記事では、僕が買った2棟目物件の経緯と自分なりに考えたことについて述べたいと思う。
いや、新米大家のくせに、そして2棟目も「大丈夫か?」くらい田舎の物件だったにも関わらず、我ながら大胆なことを考えて実行したと思う。
1棟目の物件が思ったよりも反応が良い結果を得て考えたこと
1棟目の募集家賃を相場よりも約10%ほど高く設定していたにも関わらず、ぼちぼち内見が入り始めていた。結構強気に出したつもりだったが、意外と大丈夫そうだ。
というのも、周りの競合物件を事前に入念に調べ、設備や内装に大幅な差別化を施していたことが功を奏したようだ。
※ちなみに、ほんとに家賃設定を間違っていた場合、内見なんてほとんど入らない。
これに自信をつけた僕は、「もっと家賃が高く取れないか?」「欲を言うなら相場最高値家賃取れないか?」といった新人としては無謀とも言える計画を脳内で練り始めていた。
考えた内容をざっくりいうと、
「ターゲティング顧客を1人(1組)に設定して範囲を狭め、その人だけに刺さる物件を作る」
これをやってみたくなった。
確かにビジネス的には常套手段でもあるし、現在のIT業ならうまくいくことは長い経験の中でわかってはいたものの、デビュー2ヶ月そこそこの大家(仮)が他ジャンルでうまく行くかどうかは正直分からなかった。
がしかし、やって見る価値はあるし、やってみないと分からない。
何事も思いついたらどうしても試してみたくなる性分だし、実際それを相談できる人もいなければもちろん止める人もいない。
であれば、やっちゃおう、ということで、物件をいくつか内見しながらそう考えていた。
僕が設定していた買いたい物件の条件
当時は大体200万代~300万円代あたりの戸建てを中心に狙っていた。ただ、ちょっと試しに価格帯が上の物件はどうなっているのかと興味本位で調べてみたところ、彼女(物件)はそこにいた。
ちょっと高いが、手が届かぬかもしれぬ高嶺の花だが、僕が希望する条件にピッタリの彼女(物件)を思わず見つけてしまった。
ちなみに「これなら買いたい」と希望する条件とは、
- 相続税路線価が付いている
- 間取りは3DK以上
- 駐車場は敷地内
- 1都3県内
ざっとこんな感じだ。意外と絞っていないのではないだろうか。ここに価格条件を入れたり、立地やエリア条件、駅徒歩なんかを入れたりすると、得られる物件情報数はガクンと下がる。
そのため最初に探す条件はできるだけ広くしていた(※ちなみに今はもっと条件を辛めに入れている)。
思うに、最初から条件絞りすぎると買えそうな物件が絞られすぎるため、特に1棟目の物件を買う場合、特にエリアはあまり絞らないほうが良いように思う。余計なお世話だが。
よく「ドミナント戦略」といったかっこいい横文字の買い方がもてはやされたりしているが、そんなことを最初からするから結果なかなか買えない、なんて人が多い気がする。余計なお世話すぎるが。
なにはともあれ、上記希望条件に合致する戸建が490万円という価格で売りに出されていたのを発見した僕の脳内会話はこうだ。
「ちょっとお高いな…」
「出たばっかりだし指値は難しそうだな?」
「しかしこの彼女(物件)、見事に口説きたい条件にピッタリハマってるな?」
「高嶺の花だけど、フラレて(指値して)ダメならまあ次行けばいいしな…」
「とにかくお会いしに(見に)行くこと自体に意義はあるわけだし、行っとくか」
という感じだった。
とりあえず行けと。脳内でウダウダ考えてないで行けと。行けばわかるさと。
自分自身にこう言い聞かせ、しかも悪友のタイガーひで氏(仮名)にも「これ買うから。買いに行くから。鬼の指値して見事ゲットしてくるから。そして実況中継するから」と宣言した上でアポイントを取った。
内見当日。物件付近の様子と待ち合わせた営業マンの特徴
あいにくの小雨日和。夏が通り過ぎた季節とはいえ、まだ蒸し暑さが残る10月某日に僕は約束の場所へ車を走らせた。
時間どおりになんとか付いたが、やはり田舎だ。
通りには簡単な商店街があるが、半分はシャッターが閉まっている。当然人通りもほぼない。昼間なのにあたりは静まり返っている。
駅も事前に軽く見てきたが、人が行き交う様子もない。
うむ、田舎だ。やはりちょっと怖い。大丈夫だろうか。こんな田舎の家買っても大丈夫なのかおれは。
まだ買ってすらいない状況の中で一人トークをブツブツ交わしつつ車から降り、先に到着されていた仲介業者さんと名刺交換。
知らない人はいないであろう大手不動産会社。しかもちょっと偉い人だ。
しかし、このかた、似ている。あの人に似ている。
ドリフの初期メンバー、スターどっきり(秘)報告でお馴染みだった故小野ヤスシ先輩だ。
小野ヤスシさんは優しそうだ。けれども、優しさの中にも鋭さを持ち合わせた、まだ死んでいないその眼光と表情には、若造の僕ではまだ直視できない、経験に裏打ちされた厳しさがあった。
ヤスシ先輩の意外な対応に圧倒されつつ僕が取った対応は
僕「はじめまして。本日はご案内いただき有難うございます。」
ヤスシ「はい、早速ですがどうぞ。ご覧ください。」
ヤスシ先輩(仮名)は一言だけそういうと、そそくさと物件の鍵を開けてズンズン入っていき、窓という窓を片っ端から開け始めた。
それはまるで、熟練の中華料理店シェフが、あらかじめボールに用意された新鮮な素材を目分量で、それでいて正確につまみ上げ次々と中華鍋に具材を放り込み、調味料を的確にふりかけつつ、あっという間に皿へ移してカウンターに差し出すかのごとく華麗だった。
さらに全ての窓を開け終わったあとは、両手を前に組み、1Fのじゃまにならない場所でじっと待機している状態だ。
(まずいッ!このヤスシっ!何もかも!心得ているッ!熟練!敏腕!迂闊な交渉や物言いは100%できないッ!!)
僕はこの営業マン、ヤスシ先輩の流れるような物件裁きと営業スタンスの空気感を感じ取り、1棟目に対応してくれたよしみちゃん(仮名)とは全く別対応が必要だと瞬時に判断した。
ちなみに1棟目のよしみちゃんはゆるふわだ。こういってはなんだが、比較的攻略は簡単だったのだ。
(よし。ここはもう一切しゃべらずこちらとしても黙々と物件を見させてもらって結論だけ言おう。そうすべきだ。余計なことはしゃべるなッ!)
僕の中の何かが僕にそう指示した。間違えるとこの物件はご破産になる。悪友のタイガーひで氏(仮名)にも大みえきってきたのにかっこ悪すぎる。
黙々と内外装の状態をチェックして僕が出した答えは
築26年で売りに出されていたこの物件、どうも所有者が住んだあと賃貸に出していたようで、しばらく人が住んでいたらしい。
そのときにペットを飼っていたのと、住人がヘビースモーカーだったようで、部屋中動物の毛とヤニで黒ずみ、若干の異臭も放ちつつ、いい具合でボロい。しかし前回見た物件よりも状態は決して悪くない。なんせ築年数がまだ若い。
動画も撮っていたので、こちらは映像で見たほうが分かりやすいだろう。
「いいぞ、いいなこの子!欲しい!田舎だけどこれは欲しすぎるっ!!」
1棟目の物件で既に築古アレルギーは完全に解除されていた僕にとっては、結構「ウハウハ」な状態だ。
1Fはそれなりに古さを感じさせるが比較的楽に直せそう。そして2Fなんて壁紙と畳を表替え、障子張り替え、襖張り替えくらいで済むはずだ。これはいい!
※結局1Fの洗面室は床を開けたらシロアリでボロボロ、壁はカビだらけで若干腐り気味、キッチン周りも原因不明の水漏れや、外壁クラックからの室内浸水などそこそこやられていたことがあとで分かったのだが。
入念にチェックを行い、風呂も使えそうだし部屋も大幅な改修は必要なさそう、あとは給湯器がやられてるっぽいくらいだが、これはプロパン屋さんにお願いできそうだ。
(よし、リフォーム費は大体これくらいで行けるだろう、希望利回りから逆算したら、うむ、この金額だ!)
この間約20分。指値する金額を伝えるべく、ヤスシぱいせんといざ決戦だ。
僕「すみません。大体欲しい金額が決まりました」
ヤスシ「はい。」
僕「・・・・・・・・・・・。」
ヤスシ「・・・・。」
意外と緊張してきた。言えない。怖い。断られるのが怖い。欲しい。どうしても欲しい。でも多分この金額は断られる。
マズイ。今頃どうしたオレ。言え、言うんだ!ヤスシに金額を伝えるんだ!!
そして意を決した僕は(もう、ダメなら諦める!行け!)と腹をくくり、至って普通な雰囲気を精一杯作り上げつつ声を絞り出した。
僕「この金額でお願いします。」
結局金額は直接言う勇気が持てず、iPhone付属の計算機ではじき出した数字を恐るおそる、それでいて勢いだけは忘れず、そして躊躇さは感じさせない程よい速度と作り上げた表情だけは決して崩さず丁寧に手を添えて金額を提示した。
電卓に打ち出された数字は300万円ジャスト。物件価格が490万円なので190万円の指値をした格好だ。それなりの指値と言っていいだろう。しかも市場に出てきて間もない物件だ。
前回1号物件のときは楽勝なよしみちゃんだったのに、自分自身の勇気と「断られたくない」気持ちが強すぎて、思い切った指値はできていなかったことをあとで後悔し、一人反省会を実施したばかりだ。
この「断られたくない」というのはナンパ初心者の心理にも似ていると言えよう。一回だけのお誘いで断られたらすぐ別の彼女に行けばいいのに、目の前の彼女に断られることで自分の人格まで否定されたような気持ちになり、鬱に陥るアレだ。
※注:ちなみに僕は完全にこの病気にかかっており、六本木で一回玉砕した経験から今も立ち直れないでいる。
話を元に戻すが、その時の僕の状態といえば、足は震え、手も震え(実際は両方とも震えてないがそんなイメージ)、思考は完全停止。あとはヤスシが出す地獄の審判を言い渡されるのを静かに見守り、待った。ただひたすら待った。
どれくらいの時間が流れただろう。恐らくそれは3秒ほどの間だったが、僕には得も言われぬ長い時を過ごす気持ちでその時を待った。
そしてヤスシが答えた内容は意外とも取れる内容だった。
ヤスシ「はい、分かりました。」
僕(くっ…やはりダメか。。。)
そう思って肩をがっくりと落とした瞬間、ヤスシは次のように判決内容を言い渡した。
ヤスシ「私もその価格が限界だと思っていました。そしてもし300万円を切る価格であったらこの場でお断りさせて頂くつもりでした。ではその金額にて売主様にお伝えさせていただきます。」
な、なにぃ!?ヤスシと思惑が完全一致しただとお!?
すげぇ、なんかすげぇ!オレすげぇ!やったぜとーちゃん!!!
ヤスシ「もちろんこの金額で決めていただけるかどうかは売主様次第です。そして女性の方ですので、ちょっと対応にコツが要りますし、少しお時間をいただきたいと思います。」
僕「はい!分かりました!あの、僕どうしてもこの物件ほしいと思っています。こんな素敵な物件にこのような金額をお伝えするのは売主様にも大変失礼なことだと思っています。でももしお任せいただけるなら、全力でこの物件を綺麗に直せる自信があります。」
ヤスシ「はい。そうですか。それは楽しみですね。」
ここまでは良かった。がしかし、ここからが余計だった。
僕「はい。僕としては失礼な気持ちと大事にさせていただきたい気持ちを、できればお手紙に書いてお渡ししたいと思っているのですが…」
ヤスシ「いやそれは辞めてください。申し上げましたとおり、お相手は女性でデリケートです。私に任せていただきたいです。」
僕「あ、はい。もちろんです。承知いたしました」
しまったあああああ!!!
あれだけ余分なこと言うなって誓ったのにオレ余分なこと言ったーー!!!
まぁいい。仕方ない。言ってしまったことはもう仕方ないのさ。しかも任せてくれって言ってるんだしもういい。喋らない。絶対余計なこと言わない。シャコ貝かオレかの勢いでもう口を閉じる。
最後に失態を演じてしまったが、こうして幕を閉じた内見の日。
帰る頃には小雨もやみ、まるで僕に「ガンバッ♪」と声掛けしてくれるかのように太陽が少し顔をのぞかせていた。
自分史上初となる大幅指値の行方
ヤスシ先輩からの結果報告は数日かかったと記憶している。その間も物件を探す手を緩めることなく、市場で売り出されている物件にいくつかの内見予約を入れる日々を送っていた。
そして彼から運命の電話が鳴った。ケータイ番号を登録していたため、それは瞬時に判断できた。
僕「はい、もしもし!お世話になります!」
ヤスシ「先日は有難うございました。売主様にご報告させていただいた結果、ご売却されることを内諾いただきました。結構頑張りました。」
(や、やったー!!やったぜとーちゃん!!)
世界の中心から愛を大声で叫びたい気持ちを抑え、血湧き肉躍り高鳴る心臓の鼓動を無理やり沈めつつ、それでも喜びと嬉しさと感謝を抑えきれない高らかな声で僕は返答をした。
僕「ありがとうございます!!承知しました!本当に嬉しいです!」
聞けば、実はこの物件、出した直後にこの家に住みたいとおっしゃる遠方から来た男性の方が購入を希望されていたとのことだった。
にもかかわらず、購入を取りやめた理由、それは「リフォーム費」だった。
業者に見積もりを出したところ300万円という数字が提示されたようで、物件代金と合わせて約800万円かかる算段だ。その金額では買えない、ということで流れた状態だったとのこと。
このとき僕が算出していたリフォーム費は概算で約70万円。行ける。行けるよオレなら。300万円ってどんなレベルだ?と思いつつも「そうでしたか」とまるで意に介していない様子を醸し出しつつサラッと受け答えた。しかし、
「僕にお任せいただける以上、もっともっと低価格で原型を留めないほど素敵な物件にしてみせます!」
などと思わず言ってしまった。はいこれ余分~。ヤスシにはどーでもいい情報~。はいまたやった~。オレやっちまった~。
と時間にして10秒ほどの一人反省会を実施したのち、すぐさま頭を切り替え決済日の確認や諸々注意点などを伺い、喜びに打ち震える手でiPhoneの「切」ボタンを感謝の念を込めつつ静かにタップし、その日の電話を終えた。
そして決済日当日。売主様の意外な反応と超予想外なご提案
内見の日とはうって変わり、気持ちよく晴れ渡った青空の下、僕は車で仲介会社の事務所へ向かっていた。今日はこの物件の決済日だ。
誰もが知る大手不動産会社の応接室へ通され、お茶をいただきながら売主様を待つ。僕が到着してから10分ほどして彼女たちは現れた。
ひとかたは僕と同年代の女性、そしてもうひとかたは、、、
に、似ている。彼女に似ている、、、似すぎている。雰囲気から何から何まであの大御所に。
淡谷のり子先生だ。髪も紫だ。もしかして姉妹なのだろうか。ん?それくらい似ていた。
しかも喋り方まで似ているので僕は少したじろいだ。
どうやらこのお二人の関係は娘と母で、物件はお二方の共同名義となっていたようだ。
事前に僕の方で探し出した司法書士さんも交えて淡々と決済は進み、仲介手数料や司法書士さんへの手数料、登録免許税など全ての支払いを終えて、僕も売主様も少し落ち着いた。
そして場も終盤に差し掛かり、最後に何かお伝えしたほうがいい空気感をツバメよりも早く感じ取った僕は、思いの丈を簡単に、それでいて力強くお伝えした。
「この度はこのような素敵な物件をお譲りいただき本当に有難うございます。しっかりと責任を持って家は蘇らせます。そしてご迷惑でなければ写真も撮ってお送りさせていただきたいと思っています。」
すると、この言葉を聞いた娘さん、瞬時に表情が崩れ、目から大粒の涙をポロポロとこぼし始めた。喉になにかが詰まって言葉がうまく出てこない、そんなご様子にも見受けられた。
ああ、また僕は余分なことを言ったのかしら。つくづく馬鹿だな。でも本当にそう思ってお伝えしたんだ。だから今さら後悔しても仕方ない。
そう思いながらも少し様子を見つつお待ちしていると、少しずつ、ポツリポツリと娘さんは話し始めた。
「あの家は私が初めて新築で立てた思い出深い家なんです。いろんなことがありました。いろんな思いもありました。結局は出ていくことになったり、人に貸し出してみたり。借り主さんが出てからはなんとなく、8年も放置してしまいましたが、でもずっと気にしていた、そんなお家なんです。」
続けて彼女は意外なことをお伝えしてくれた。
「こんな素敵なかたに引き取っていただいて本当に嬉しく思っています。失礼は承知ですが、ぜひ大切にしていただけたら嬉しいです。」
僕は真っ直ぐに彼女の目を見据えながら精一杯の誠意を持って答えた。
「はい。お任せください。きっと喜んでいただけるような状態に生まれ変わらせてみせます。」
この経験から、僕は確信していることがある。それは、「戸建とは売主様の気持ちや思い出がたくさん詰まった、特別なもの」ということだ。
もちろん収益物件として僕は購入させていただいている。けれどもその背景には、一般的な投資物件とはまた一味もふた味も違った、売主様たちの思いや気持ち、沢山の感情が詰まっているのだ。
たかがボロ戸建。されどボロ戸建。ボロはボロでも売り手の気持ちは新築の当時から変わっていない。むしろ、歴史が長いほどその思い入れも深くなるものなのだ。
いやはや、本当にいい経験をさせてもらった。ありがたい。
ふう、じゃあ帰りますか。
綺麗に締まったであろうその場からそろそろ退出させていただこうと思ったその時、仲介さん(ヤスシ)が一旦席を外した。その瞬間を「待っていたわよ?」と言わんばかりにのり子先生(仮名)は小さく僕に囁いた。
「私ね、まだいくつか家持ってるのよ。良かったらあなたにお任せしたいわよ」
来た!個別指名来たこれ!我ながらこの親子のハートを現役の古田(ヤクルト)よりもガッチリ掴んじゃったよこれ?天才。おれ天才。GJ過ぎる!
いやまあ、その後写真はヤスシを通じてお送りしたし、何なら未だに連絡はいただいてないのだが。それでもこのときのお声掛けは嬉しかった。ありがたい。
市場リサーチを徹底して行い、コンセプトを決めてリフォーム
詳しい内容はまた別記事にまとめたいと思っているが、1棟目で大きなヒントを得た僕は、この物件で大きな実験をすることを決めていた。
リビングのビフォーアフターについては下記だ。
このときのターゲティングは
「田舎でもオシャレな空間で過ごしたい、これから子育ても考えている感度高めな20代のご夫婦」
そして見事そのような方にご入居いただき、もちろん今現在もご入居中だ。
そして設定した家賃も、相場としては最高値で募集した結果、6日で決まった。
自分なりに諸々賭けに出て設定、作り上げた内装だったが、無事に想定どおりの内容になってホッと一安心した。
文中でも書いたが、やはりエリア的にくたびれた感満載なこともあり入居が決まるまで不安が大きかったが、賃貸業者さんの協力も手伝ってすんなり進んだことにとても感謝している。ありがたい。
持つべきは強力なパートナー(リフォーム屋さん、仲介業者さんなど関係各位)。これは賃貸経営をする際にものすごく重要な要素となる、とてもありがたい存在だ。
僕のような能力が人並みで、技術も知識も知恵もかつお節並みに薄っぺらい人間一人では到底なし得ない、周りのご協力があってこその大家業だと今では強く確信している。
2棟目物件のスペック
- 場所:埼玉県のやや北の某市(1棟目物件から車で約20分)
- 築年数:26年
- 間取り:4DK → 3LDKへ変更
- 販売価格:490万円
- 購入価格:300万円
- リフォーム費用:約86万円
- 表面利回り:29.2%
- 実質利回り:21.2%
余談:悪友への報告と近況
最初に物件買うから宣言を僕から言い渡した悪友ひで氏、今では自身も物件を購入して絶賛リフォーム中だが、当時は不動産の「ふ」の字も興味がない状態で「なんかやってるな?」くらいの勢いで僕の話を聞いている、そんな状態だった。
だがしかし、僕としては絶対に彼はこっちの世界に向いているはずだし、面白いと思うはずだし、何より同じ業種として不安に苛まれつつもどうやったら今の状況から抜け出したらいいか分からない眠れぬ日々を過ごしていたことも容易に推察できていたため、
僕なりの「愛」を持って状況を逐次報告していたという経緯がある。
そんな彼に「あの物件、指値通って買うことになったよ?」と報告。男の有言実行リアルどやを突きつけて自己承認欲求を存分に満たさせてもらった。
どんなリアクションをしてきたかはもう覚えてないし、どうでも良かった。こうやって少しずつ世界観を注入していずれこっちの世界へ引きずり込むことが僕の本来の目論見だったからだ。
今ではまんまとその策略にハマり、毎日うざいほどDIYリフォーム写真を送りつけてくる状態。想定通りの単純な思考回路を持ち合わせた彼のことは、やはり好きだ。
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